本記事では、「最優秀選手賞」「最優秀新人賞」「沢村賞」の獲得にあたる条件、また過去の受賞者をピックアップし、まとめています。
最優秀選手賞とは
最優秀選手賞とは通称「MVP」を指しています。
その年の日本プロ野球において、各リーグで最も活躍した選手に贈られる賞。
優勝したチームの選手から選出されることが多いですが、優勝したチーム以外からでも突出した成績や記録を残した選手が選ばれるケースもあります。
また、2リーグ制となった1950年から現在まで、セントラル・リーグとパシフィック・リーグの各リーグから1名ずつが、最優秀選手として選ばれます。
したがって、その年2選手が受賞されることとなります。
選出方法
・投票する記者は全国の新聞・通信・放送各社に属し、5年以上プロ野球を担当している者
・1位=5点、2位=3点、3位=1点のポイントが振り分けられ、合計ポイントが最も高い選手が選出
複数回の受賞者 一覧
ここで複数回「最優秀選手賞」を受賞した選手をピックアップします。
王貞治 選手:(1964,1965,1967,1969,1970,1973,1974,1976,1977)9回
野村克也 選手:(1961,1963,1965,1966,1973)5回
長嶋茂雄 選手:(1961,1963,1966,1968,1971)5回
川上哲治 選手:(1941,1951,1955)3回
山本一人 選手:(1946,1948,1951)3回
イチロー 選手:(1994,1995,1996)3回
松井秀喜 選手:(1996,2000,2002)3回
山本由伸 選手:(2021,2022,2023)3回
山田久志 選手:(1976,1977,1978)3回
山本浩二 選手:(1975,1980)2回
落合博満 選手:(1982,1985)2回
古田敦也 選手:(1993,1997)2回
松中信彦 選手:(2000,2004)2回
小笠原道大 選手:(2006,2007)2回
アレックス・ラミレス 選手:(2008,2009)2回
柳田悠岐 選手:(2015,2020)2回
丸佳浩 選手:(2017,2018)2回
村上宗隆 選手:(2021,2022)2回
ヴィクトル・スタルヒン 選手:(1939,1940)2回
若林忠志 選手:(1944,1947)2回
別所毅彦 選手:(1952,1956)2回
稲尾和久 選手:(1957,1958)2回
藤田元司 選手:(1958,1959)2回
江夏豊 選手:(1979,1981)2回
東尾修 選手:(1983,1987)2回
工藤公康 選手:(1993,1999)2回
ダルビッシュ有 選手:(2007,2009)2回
菅野智之 選手:(2014,2020)2回
シーズンBクラスで終えたものの、最優秀選手賞に選ばれた選手もいます‼
・落合博満:(1982)
・門田博光:(1988)
・岩隈久志:(2008)
・ウラディミール・バレンティン:(2013)
最優秀新人賞とは
最優秀新人賞とは、その年に最も活躍した新人選手に贈られる賞
2リーグ制となった1950年から現在まで、セントラル・リーグとパシフィック・リーグの各リーグから1名ずつが、最優秀新人として選ばれます。
選出方法
・投票する記者は全国の新聞・通信・放送各社に属し、5年以上プロ野球を担当している者
・選考資格のある選手のうち1名の名前を記入して投票
・セ・パ各リーグで最も票を集めた選手が選出される
選考資格
・海外のプロリーグに在籍経験がないこと
・支配下選手に初めて登録されてから5年以内
・投手として前年まで1軍での登板イニング数が30イニング以内
・打者として前年まで1軍での打席数が60打席以内
過去受賞者の所属年数を見てみると、1年~3年ほどで「新人賞」を受賞している傾向です
また、2023年終了時点で、「投手94人」・「野手44人」 「該当者なし₋10回」と結果となっています
セ・リーグ(投手43人・野手27人・該当者なし4回)
パ・リーグ(投手51人・野手17人・該当者なし6回)
過去の受賞選手を、ピックアップしご紹介‼(※抜粋してご紹介のため、全受賞者一覧ではありません)
- 1952年:中西太(西鉄ライオンズ)
- 1956年:稲尾和久(西鉄ライオンズ)
- 1958年:長嶋茂雄(読売ジャイアンツ)
- 1959年:張本勲(東映フライヤーズ)
- 1969年:田淵幸一(阪神タイガース)
- 1980年:岡田彰布(阪神タイガース)
- 1981年:原辰徳(読売ジャイアンツ)
- 1982年:大石大二郎(近鉄バファローズ)
- 1986年:清原和博(西武ライオンズ)
- 1988年:立浪和義(中日ドラゴンズ)
- 1990年:野茂英雄(近鉄バファローズ)
- 1996年:金子誠(日本ハムファイターズ)
- 1997年:小坂誠(千葉ロッテマリーンズ)
- 1999年:上原浩治(読売ジャイアンツ)
- 1999年:松坂大輔(西武ライオンズ)
- 2003年:和田剛(福岡ダイエーホークス)
- 2005年:青木宣親(ヤクルトスワローズ)
- 2007年:田中将大(楽天イーグルス)
- 2009年:摂津正(福岡ソフトバンクホークス)
- 2011年:沢村拓一(読売ジャイアンツ)
- 2012年:益田直也(千葉ロッテマリーンズ)
- 2013年:小川泰弘(ヤクルトスワローズ)
- 2013年:則本昂大(楽天イーグルス)
- 2014年:大瀬良大地(広島東洋カープ)
- 2015年:有原航平(北海道日本ハムファイターズ)
- 2019年:村上宗隆(ヤクルトスワローズ)
- 2020年:森下暢仁(広島東洋カープ)
- 2021年:宮城大弥(オリックスバファローズ)
- 2022年:大勢(読売ジャイアンツ)
- 2023年:村上頌樹(阪神タイガース)
- 2023年:山下舜平大(オリックスバファローズ)
沢村栄治賞(沢村賞)
沢村栄治賞, 通称:沢村賞は投手に与えられる賞。
その年NPBで最も活躍し、好成績を納めた完投型先発投手を対象として贈られる特別な賞なのです。
また、初回の受賞は1947年となっており、~現在まで受賞があります。
選考基準
次に、選考する基準をご紹介します。下記をご参考に
登板試合数:25試合以上
完投試合数:10試合以上
勝利数:15勝以上
勝率:6割以上
投球回数:200イニング以上
奪三振:150個以上
防御率:2.50以下
ただし、必ずしも基準を全て満たす必要はなく、あくまで基準である また、必ずその年に受賞されるといった決まりはなく、(1971年、1980年、1984年、2000年、2019年)には該当選手はいませんでした。
2000年~2023年までの受賞者をご紹介
- 2000年:なし
- 2001年:松坂大輔(埼玉西武ライオンズ)
- 2002年:上原浩治(読売ジャイアンツ)
- 2003年:井川慶(阪神タイガース)・斉藤和巳(ダイエーホークス)
- 2004年:川上憲伸(中日ドラゴンズ)
- 2005年:杉内俊哉(読売ジャイアンツ)
- 2006年:斉藤和巳(ソフトバンクホークス)
- 2007年:ダルビッシュ有(日本ハムファイターズ)
- 2008年:岩隈久志(楽天イーグルス)
- 2009年:涌井秀章(埼玉西武ライオンズ)
- 2010年:前田健太(広島カープ)
- 2011年:田中将大(楽天イーグルス)
- 2012年:摂津正(ソフトバンクホークス)
- 2013年:田中将大(楽天イーグルス)
- 2014年:金子千尋(オリックスバファローズ)
- 2015年:前田健太(広島カープ)
- 2016年:クリス・ジョンソン(広島カープ)
- 2017年:菅野智之(読売ジャイアンツ)
- 2018年:菅野智之(読売ジャイアンツ)
- 2019年:なし
- 2020年:大野雄大(中日ドラゴンズ)
- 2021年:山本由伸(オリックスバファローズ)
- 2022年:山本由伸(オリックスバファローズ)
- 2023年:山本由伸(オリックスバファローズ)
まとめ
- 最優秀選手賞:2リーグ制となった1950年から各リーグ1名ずつが、5年以上プロ野球を担当する記者により投票・選出される
- ポイント制となっているため、一番多くのポイントを獲得した選手が受賞となる
- 最優秀新人賞:ポイント制ではなく、選考資格のある選手を記入に選出となる
- 選出にいくつかの条件があること
- 海外でプロ選手としての経験がないこと
- 支配下選手として初めて登録されてから、5年以内であること
- 投手として前年まで1軍での登板イニング数が30イニング以内であること
- 打者として前年まで1軍での打席数が60打席以内であること
- 選出にいくつかの条件があること
- 沢村栄治賞(沢村賞):受賞には基準があり、あくまで必ず満たさなければいけない、というわけではない
最後までご覧いただき、ありがとうございます。