国内FA (フリーエージェント)
選手が在籍している球団以外の「球団」と契約交渉ができる権利を指します
メリット
・「憧れの球団」、「地元の球団」また、「一度は日本一になりたい」という目標から、優勝争いが有力な球団と契約が可能に
・複数年契約により、「安定した収入」を得ることができる
・FA権を行使することにより「現在所属の球団」の他、「他の球団」からみた、自身の「市場評価」を再確認することができる
デメリット
・契約年俸の上限は昨年の年俸になるため、年単位でみると年俸アップは見込めない
(FA権を行使せず、同じ球団で今まで通り交渉をすれば、年俸アップする可能性がある)
・FA権を行使した選手の獲得に、どの球団も獲得に名乗りでなかった場合は事実上”自由契約”となる
FA権を獲得する条件
FA権を獲得する条件とは
・1シーズンのうち145日間、1軍登録されている必要がある。また、あくまで登録であり、起用される「回数」・「日数」ではない。 145日の1軍登録を8シーズン(8年間)必要である。
FA選手には推定ランク付けがある?!
・外国人選手を除いた、日本人選手のチーム内の年俸順で決まる。
このランクは、FAでの移籍先の球団から、移籍前の球団に対する補償内容を明確に左右するものです。
Aランク・・・チーム内上位3位
・「金銭補償のみ（人的補償なし）の場合」
移籍選手、昨年の年俸額80%の金銭
・「金銭補償＋人的補償の場合」
人的補償選手１名＋移籍選手、昨年の年俸額50%の金銭
Bランク・・・チーム内4位～10位
・「金銭補償のみ（人的補償なし）の場合」
移籍選手、昨年の年俸額60%の金銭
・「金銭補償＋人的補償の場合」
人的補償選手１名＋移籍選手、昨年の年俸額40%の金銭
Cランク・・・チーム内11位以下
・「金銭・人的補償ともになく、無償獲得が可能」
人的補償 及び プロテクトとは
前記にある人的補償とは？
人的補償選手とは、FA宣言により選手が他球団に移籍した場合、戦力低下の補償として移籍先球団から補償選手・金銭を獲得できる制度である。また、FA権を行使した選手の在籍していた球団は、移籍先の球団からプロテクト外の選手を1人選択→獲得することが可能である。
次にプロテクトとは？
FAでAランクもしくはBランクの選手を獲得した際に、人的補償で選手を放出しないよう保護するという意味です。
ただし、プロテクトには一定のルール・制限があります。
・その年にドラフト指名された選手および外国人選手は人的補償の対象ではないため、獲得されることはない
・放出を避けたい選手28名をプロテクト（保護）することが可能
「本年ドラフト獲得した選手」・「外国人選手」・「28名のプロテクト選手」 ”以外の選手”を人的補償として獲得ができる
海外FA権とは
海外FA権を獲得する条件とは
1シーズンのうち145日間、1軍登録されている必要がある。また、あくまで登録であり、起用される「回数」・「日数」ではない。 145日の1軍登録を9シーズン(9年間)必要である。
ポスティングシステムについて
ポスティングシステムとは？
近年では海外FA 権を待たずに、メジャーへの挑戦を試みる日本人選手が増えていますね。この時にポスティングシステムという言葉を聞くことが多いのではないでしょうか？
はじめに、ポスティングシステムの流れを確認していきましょう
1.選手が球団へポスティングシステムを使用して、メジャー挑戦をしたい旨を伝える
2.所属球団がポスティングシステムの使用を認める
（使用を容認しない場合、ここで交渉はなくなり、来年以降の交渉となる）
3.所属球団がMLBに申請をする。
4.獲得交渉を希望するMLB球団と選手が交渉を始める。
5.MLB球団と選手が契約に合意する。
6.MLB球団から所属球団に譲渡金が支払われる
交渉期間は、MLBに申請してから1ヶ月と決まりがある。この期間に移籍先が決まらなければ、日本に残ることになる。
譲渡金とは
譲渡金とは、選手契約の合意後に移籍先のMLB球団が、移籍前の所属球団に支払うお金のことである
・契約金総額が2500万ドル以下はその金額の20%
・契約金総額が2500万ドル以上から5000万ドル以下はその金額の17.5%
・契約金総額が5000万ドル以上はその金額の15%
ポスティングシステムは選手の権利ではなく、球団側に権利があるため球団側が認めなければ、ポスティングシステムを使用することはできない。海外FA権を待つ必要性もあるのです。
また、ポスティングシステムは「在籍6年以上かつ25歳以上の選手」のみメジャー契約が可能というルールがある。
Ai(読者)じゃあ、25歳以下の選手はどうなるの？
Mi25歳未満の場合は、マイナー契約でしか結べないんだ！
そのため、どんな優秀な選手も、はじめはマイナー契約でその後、マイナーから飛び級で昇格もあれば、マイナーで結果をだし、それからメジャーへの昇格を目指すのです。
ポスティングシステムのメリットとデメリット
メリット
・日本で実績を積み、好調な状態でメジャーリーグへの挑戦をすることができる
・放出してしまった球団には譲渡金が入るため、抜けた穴を補強するための補強金として活用することができる
デメリット
・メジャー挑戦する選手は、そのチームの主力選手といえるでしょう。そのため、大きな戦力ダウンになる。
まとめ
- FA権を行使することで、自身の市場評価を再確認することができる
- 国内FA権は、1シーズンのうち145日間、1軍登録されている必要があり、それを8シーズン(8年間)必要である
- FA市場において、自身の年俸によりA,B,Cとランク付けがされている
- A,B,Cのランクにより、金銭補償及び人的補償の内容が変わる
- 人的補償では、誰でも選手を1名取れるわけではなく、プロテクト（放出を避けたい選手を保護する）28名以外を獲得することができる
- 海外FA権は、1シーズンのうち145日間、1軍登録されている必要があり、それを9シーズン(9年間)必要である
- 海外FA権とポスティングシステムはルール・仕組みや行使できるタイミングがそれぞれに違いがある。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。